人文学にデジタルあるいは情報学的手法を取り入れた研究は、今日では多く生み出されています。
しかしそういったデジタル手法は共通的基盤から発しているのではなく個々に研究に導入されていることが多いため、研究手法や課題の共有が行われにくい状況にあります。
デジタル人文学 Round Table@京大ぶんこもは、優れた研究を生み出している研究者達という最大のリソースを基に、情報学的研究の手法・課題・成果の伝達と共有を、”対話をはぐくむ開かれた交流スペース”ぶんこもを活用して広げていきます。
今回のDialogue Partnerは、文学研究科・英語学英米文学専修・准教授の南谷奉良さん。
『生成AI×ロボティクス』より、南谷さんが執筆された第11章「“Okay, AF. We same side.” — 置き換え・代替可能性からみる『クララとお日さま』の特別な言葉」について、インタビューを行います。
研究手法の導入の工夫、伝えたい成果、今後開ける可能性などについてたっぷりお聞きしたいと思います。
南谷さんの研究について聞いてみたい方、デジタル人文学に興味のある方、ぜひ一緒に議論しましょう。
オープンスペースぶんこもの利を生かした、飛び入り、聞き耳などの「ゆるい参加」も大歓迎です!
Dialogue Partner

南谷 奉良(みなみたに・よしみ)
文学研究科・英語学英米文学専修・准教授(イギリス・アイルランド文学)
京都大学大学院文学研究科・英語学英米文学専修・准教授。研究分野はイギリス・アイルランド文学。主な著書に『生成AI×ロボティクス』(春風社、2025年、編著)「生々流転する 『 ユリシーズ 』 の世界―映画から漫画、グラフィックノベル、VRまで 」『文学とアダプテーション II―ヨーロッパの古典を読む 』(春風社、 2021 年、分担執筆) 、「洞窟のなかの幻想の怪物 初期恐竜・古生物文学の形式と諸特徴 」『幻想と怪奇の英文学 IV 変幻自在編 』(春風社、2020 年、分担執筆)などがある。 2022年より「人間・社会・自然の来歴と未来―「人新世」における人間性の根本を問う」(Anthropocenic Actors and Agency in Humanity, Society, and Nature, 略称AAA)プロジェクトに参画。「終わらない読書会―22世紀の人文学に向けて」や「文系のための生成AI研究会」などの読書会・研究会を主宰する他、多人数で同一画面でのテキストや画像の生成を可能にするチャットアプリ”AVIS”の開発にも携わる。
Facilitator

天野 恭子(あまの・きょうこ)
文学研究科・インド古典学専修・准教授(古代インド、ヴェーダ文献学)
文学研究科インド古典学専修、准教授。2001年、フライブルク大学Dr. phil.(印欧語比較言語学)。主な著書は、Maitrāyaṇī Samhitā I-II. Übersetzung der Prosapartien mit Kommentar zur Lexik und Syntax der älteren vedischen Prosa, Bremen: Hempen Verlag (2009). 古代インド文献の成立過程の考察に情報学的手法を取り入れる試みを行っており、現在「ヴェーダ文献における言語層の考察とそれを利用した年代推定プログラムの開発」プロジェクトを率いている。プロジェクトのサイトはこちら:https://ancientindia-datascience.jp/
書籍概要
中村靖子(監修)、南谷奉良(編)
『生成AI×ロボティクス』(春風社、2025年8月)
AI・ロボットと人間が共生する世界の未来像はどのように描けるか?
研究プロジェクト「人間・社会・自然の来歴と未来―「人新世」における人間性の根本を問う」(Anthropocenic Actors and Agency in Humanity, Society, and Nature,略称:AAA)の成果を発信する叢書シリーズ、第2巻!
科学技術と伝統的人文学とをつなげ,新たな人文学を確立する試み。
